『カルティエ』が大阪・関西万博出展の「ウーマンズ パビリオン」概要を発表

『カルティエ ジャパン』が2025の年大阪・関西万博へ出展する「ウーマンズ パビリオン」のコンセプトやデザインが発表されました。今回の出展に関して、“国際女性デー”である3月8日(水)に開催された「大阪・関⻄万博 カルティエ『ウーマンズ パビリオン』プレスカンファレンス」の様子をレポートします。

“国際女性デー”の3月8日、『カルティエ』が大阪・関西万博のパビリオン出展概要を発表

“国際女性デー”である3月8日(水)、世界有数のラグジュアリーメゾン『カルティエ ジャパン』が2025年日本国際博覧会協会、内閣府、経済産業省とともに2025の年大阪・関西万博へ出展予定のパビリオンの概要が発表されました。

カルティエは、2020年のドバイ国際博覧会へ初の「ウーマンズ パビリオン」を出展するなど、長きにわたり女性のエンパワメントにおける取り組みを続けており、今回のパビリオン出展でも女性のエンパワメントを切り口に、ジェンダーに関わらずすべての人の持続可能な未来への貢献を目指します。

今回のパビリオン出展に関して、3月8日(水)にメディア向けに開催された「大阪・関⻄万博 カルティエ『ウーマンズ パビリオン』プレスカンファレンス」の様子をレポートします。

「ウーマンズ パビリオン」のコンセプトは、“ともに生き、ともに輝く未来へ”

オープニング映像では、2020年のドバイ国際展覧会での「ウーマンズ パビリオン」のレガシーを継承した、今回のパビリオン構成について発表されました。

今回のパビリオンは、「Women’s Pavilion in collaboration with Cartier(ウーマンズ パビリオン イン コラボレーション ウィズ カルティエ)」として、“WHEN THRIVE, HUMANITY THRIVES ともに生き、ともに輝く未来へ”をコンセプトに掲げます。
国際博覧会担当大臣 岡田 直樹氏
続いて、国際博覧会担当大臣 岡田 直樹氏から「この春以降パビリオン工事が本格化するなど着実に進んでいる。2025年大阪・関西万博はSDGsに貢献することを目指しており、なかでも女性の多様性は重要なテーマ。本パビリオンは、日本、そして世界の女性の活躍を世界に発信していく場となる。」とビデオメッセージがありました。

また女性活躍担当大臣・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)の小倉 將信氏からは、「我が国は世界の中でもジェンダーギャップ指数が低いが、一方で、男女共同参画社会の実現、女性活躍の推進を政府一体で進めている。その結果、2012年と比べ女性就労者は370万人程度増加し、女性役員数は5.8倍となった。2025年の万博では、こうした日本の取り組みや女性活躍の現状を世界に発信すると同時に、世界の状況を日本に伝える重要な場となる。本パビリオンの開催が多様性を実現する社会のため自らができるアクションを考えるきっかけになればと思う。」とビデオメッセージがありました。

「ウーマンズ パビリオン」の出展を通じ女性のエンパワメントがいかに重要課題か示す

カルティエ インターナショナル プレジデント&CEO シリル・ヴィニュロン氏
さらにカルティエ インターナショナル プレジデント&CEO シリル・ヴィニュロン氏より、本パビリオンについて「大阪・関西万博に出展できることを嬉しく思う。ドバイではウーマンズ パビリオンを出展したが、女性の地位は低く、平等な権利を持たず様々な困難に直面している。だから再びウーマンズパビリオンを出展し、女性のエンパワーメントがどれほど重要な課題かを示す。今回のパビリオンでは大いなる地球とリンクした新しいテーマを加え、地球全体とつながりよりよい未来に貢献することを目指す。」とビデオメッセージがありました。
カルティエ ジャパン プレジデント&CEO 宮地 純氏
続いて、カルティエ ジャパン プレジデント&CEO 宮地 純氏が登壇。

宮地氏は今回のパビリオンについて、「カルティエは女性に寄り添う様々な活動をこれまで行ってきた。ドバイ万博ではウーマンズ パビリオンを出展したが、女性のエンパワメントをテーマにしたパビリオンは長い万博の歴史のなかで初めてだったため、意義があった。大阪・関西万博ではウーマンズ パビリオン インコラボレーションウィズカルティエ、共に生き、ともに輝く未来へをコンセプトに、女性のエンパワメントを促進していく。国際的に活躍する人々とのチームによって、インパクトのあるパビリオンを作り上げ、ジェンダーに関わらずすべての人々がともに生き、ともに輝く未来へ貢献することを目指す。」とコメント。

建築家 永山 祐子氏によるパビリオンのデザインが発表

建築家 永山 祐子氏(写真左)
今回のパビリオンを設計している建築家の永山 祐子氏が登壇し、パビリオンのデザインが発表されました。

今回のデザインの設計プロセスについて永山氏は、「ドバイと大阪をつなげられないかをずっと考えていた。大阪はSDGsの達成が目標となっている。そこで日本が少し苦手なSDGsの5番と12番の二つに関わる要素をドバイから大阪に持ってこれないかと考え、ドバイのウーマンズ パビリオンと日本館の一部を継承してもってくることを考えた。ドバイでの組子ファサードをリユースして、再構築する。」とコメント。
「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」 © Cartier
さらに、「今回のパビリオンは細長いデザインとなっており、その細長さを活かして、京都の町屋のような、風が吹き抜ける中庭も設けるため、前回とは全く違う建築になっている。中庭は、日本の原風景をイメージした設計になっている。さらに2025年の後のリユースも考えながらデザインできれればいいと、今設計しているところ。」とデザインについてコメントされました。

2025年大阪・関西万博でのパビリオン出展を通して実現したいこと

建築家 永山氏、2025年⽇本国際博覧会協会事務総⻑の⽯⽑⽒、カルティエ ジャパン プレジデント&CEO 宮地氏、経済産業省 ⼤⾂官房審議官 澤井氏
イベント後半の質疑応答の時間では、2025年大阪・関西万博でのパビリオン出展を通して実現したいこと、あるいは期待されることについて、登壇者がそれぞれ回答。

博覧会協会の高見氏「女性のエンパワーメントがテーマのパビリオンには、ぜひ家族で、子ども連れで訪れていただくことで、今回のテーマを担う、子供たちへの橋渡しができると期待している。」

カルティエジャパンプレジデント&CEOの宮地氏「女性というレンズからのリアリティをストーリーに乗せて、感覚的なものの中から自分ごととしてファクトを感じ取ってもらうことで、心を動かされたり、気づきがあったり、アクションにつながるきっかけをより多くの人に見つけてもらえると大変嬉しいと思う。」

建築家の永山氏「今回のパビリオンをみんなで創り上げるプロセスのなかでも、多くの対話がある。2025年の先にも対話が続くように今からの対話のプロセスも大事にしていきたい。」

経済産業省 万博担当の菅野氏「万博は世界中から様々な人が参加される。女性というテーマでは様々な切り口ができ、他の展示でもテーマとなると思うので、ウーマンズ パビリオンが中核として、そうした女性周りのテーマのコアとなって動かせる場となることを期待している。」

経済産業省 男女共同参画担当の川村氏「経済分野の女性のエンパワーメントを担当している。日本の女性活躍の状況にはまだまだ課題はあるが、そうした課題を認識しながらも変わりつつある面を前向きに発信できればと思う。訪れた人が未来に希望を抱けるような場になればいい。」

インクルーシブな社会の重要性やダイバーシティの実現についてトークセッションが開催

(写真左から)羽生プロ代表取締役社長 羽生祥子氏、元三菱UFJフィナンシャル・グループCEO 平野 信行氏、建築家 永山氏、カルティエ ジャパンプレジデント&CEO 宮地氏、大阪大学総長 西尾 章治郎氏
イベントの後半では、インクルーシブな社会の重要性やダイバーシティの実現をテーマにしたトークセッションが行われました。

参加者は、建築家の永山氏、大阪大学総長の西尾氏、著作家・メディアプロデューサーで羽生プロの代表取締役社長 羽生氏、元三菱UFJフィナンシャル・グループCEOの平野氏、そしてカルティエ ジャパンプレジデント&CEOの宮地氏。
冒頭では、ファシリテーターを務める羽生氏から、現在の日本のダイバーシティの状況についてプレゼンがありました。

日本のジェンダーギャップ指数はG7で最低順位なだけでなく、この5年でアジア諸国にも抜かれていることや、就労女性は多い一方、管理職になると途端に女性の数が減るという、未だ職場へ存在する性別役割分担など、世界と比較した日本の現状について様々な指摘がされます。

女性活躍がGDPへ与えるインパクトは強く、世界中で、経済だけでなく政治・科学の分野でもジェンダーの多様化へと急進しているなか、未だ取り残されている日本の課題や、課題解決のために何が必要かについて、意見が交わされました。

ダイバーシティは理念でなく企業戦略の問題。意識と仕組みによって変えていく必要

日本のダイバーシティ実現への課題について、自身の仕事人生への強烈な問題意識と反省があるという元三菱UFCファイナンシャルグループCEOの平野氏は、「ダイバーシティは理念ではなく、企業戦略の問題だと認識すべき。日本の経済が停滞を続けたひとつの理由は、0から1を生み出す創造力が欠けていた。新たなものは多様性から生み出される。M字カーブは改善されたが、L字カーブが問題。課題としては“意識”と“仕組み”で、トップに意識はあっても、経営陣から役員、中間管理層といった現場までこの意識が下りているのか、無意識のバイアスも含めて問題であり、仕組みを作らないとこの問題は改善されない。」とコメントされました。

また大阪大学総長の西尾氏は、「教育分野では女性研究者の割合が少ないこと、STEM分野(科学・技術・工学・数学)での女性学生の割合が少ないことが課題。大阪大学では入学者に女性枠を設けるなどポジティブアクションも行っており、産学共創で課題を解決しようとしている。」とコメント。
宮地氏は、自身のキャリア体験から、「外資系だと日本の企業と比較すると転職がノーマライズされている。私自身キャリアを積みながら3人子どもを産んでいるが、働き手としてもジョブのチョイスが多いのかもしれないし、企業側としても色々なライフスタイルを迎える人をフレキシブルに採用する部分があると実体験として思っている。」と外資系企業と日本企業との違いについてコメントされました。
今後の課題の解決に向けてどんな提言やアクションがあるのかについて問われると、

西尾氏は「大阪大学ではアンコンシャス・バイアスの克服を促進するような次世代教育を行っている。また育休中の方に本学の講義を受けられるような取り組みも実施しており、キャリア復帰の際にも役立つという期待がある。必要な方には大阪大学の託児所を利用してもらっており、非常に好評を得ている。このように産業と連携して取り組みを行っている。」とコメントされました。

『カルティエ ジャパン』の「ウーマンズ パビリオン」今後の動向に注目!

今後『カルティエ ジャパン』は、2025年大阪・関西万博での「ウーマンズ パビリオン」出展に関する様々な発信を行っていくということです。

女性のエンパワメントをテーマに、ジェンダーに関わらずすべての人の輝く未来への貢献を目指す「ウーマンズ パビリオン」の今後の動向に要注目です。

イベント詳細

イベント名:大阪・関⻄万博 カルティエ「ウーマンズ パビリオン」 プレスカンファレンス
開催日時:2023年3月8日(水)

1993年生まれ、世田谷区のはしっこ在住。
カフェとビールとワインと焼肉がすき♥

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