【レポ】100社以上のスタートアップ・新規事業企業が集結!「イノベーション横丁」が開催
更新日:2025/08/07 12:47
7月30、31日に東京国際フォーラムホールE1にて開催された、YOUTRUSTが主催するビジネスEXPO「イノベーション横丁」。同イベントは、スタートアップや新規事業に挑戦するビジネスパーソンが集う最先端ビジネスEXPOで、急速に変化する時代の原動力である“イノベーション”をテーマに、企業規模や業界を越えた交流と知見の獲得を目指す場として開催されました。
YOUTRUST主催「イノベーション横丁」が開催

「イノベーション横丁」には100社以上のスタートアップ・新規事業企業が集まり、YOUTRUSTユーザー同士のつながりを軸にしたカジュアルな雰囲気で進行しました。
メインステージ初日の目玉セッションは、Nstock株式会社CEOの宮田昇始氏、株式会社プログリット代表取締役社長の岡田祥吾氏、そしてYOUTRUST代表取締役CEOの岩崎由夏氏によるセッション。
「イノベーションを起こす源泉」をテーマに、起業家としての実体験や新規事業創出のポイントが語られました。
メインステージ初日の目玉セッションは、Nstock株式会社CEOの宮田昇始氏、株式会社プログリット代表取締役社長の岡田祥吾氏、そしてYOUTRUST代表取締役CEOの岩崎由夏氏によるセッション。
「イノベーションを起こす源泉」をテーマに、起業家としての実体験や新規事業創出のポイントが語られました。
起業家としての実体験や新規事業創出のポイント
【共同創業の重要性】
宮田氏は、SmartHR(創業時は別名)の立ち上げで多くの試行錯誤を経た経験から「友人と共同で始めたことが成功の鍵だった」と振り返りました。
1人であれば途中で諦めていたかもしれないが、尊敬するエンジニアである内藤氏と会社を辞めて起業したことで、「相手を手ぶらで帰らせられない」という責任感が働き、困難を乗り越えられたと述べ、また、世界的スタートアップ育成プログラムであるY Combinatorでも「単独創業は失敗率が高い」とされており、複数人で挑戦することの意義を強調しました。
宮田氏は、SmartHR(創業時は別名)の立ち上げで多くの試行錯誤を経た経験から「友人と共同で始めたことが成功の鍵だった」と振り返りました。
1人であれば途中で諦めていたかもしれないが、尊敬するエンジニアである内藤氏と会社を辞めて起業したことで、「相手を手ぶらで帰らせられない」という責任感が働き、困難を乗り越えられたと述べ、また、世界的スタートアップ育成プログラムであるY Combinatorでも「単独創業は失敗率が高い」とされており、複数人で挑戦することの意義を強調しました。
【“バーニングニーズ”を見つけるまで諦めない】
岡田氏は、英語学習サービス「プログリット」を立ち上げるまでに複数のアイデアが失敗した経験を話しました。
過去のビジネスでは机上の空論で顧客の心に刺さらないサービスを繰り返していたが、顧客ヒアリングから“燃えるような課題(バーニングニーズ)”を探し当てた瞬間が転機となったと説明。
例えば、社会保険手続きの電子申請化やマイナンバー制度、働き方改革など社会的な潮流に乗ったことで、一気に事業が拡大したと語りました。
大きな時代の流れに乗ることと顧客の痛みを解決することの重要性が伝わってくる内容でした。
岡田氏は、英語学習サービス「プログリット」を立ち上げるまでに複数のアイデアが失敗した経験を話しました。
過去のビジネスでは机上の空論で顧客の心に刺さらないサービスを繰り返していたが、顧客ヒアリングから“燃えるような課題(バーニングニーズ)”を探し当てた瞬間が転機となったと説明。
例えば、社会保険手続きの電子申請化やマイナンバー制度、働き方改革など社会的な潮流に乗ったことで、一気に事業が拡大したと語りました。
大きな時代の流れに乗ることと顧客の痛みを解決することの重要性が伝わってくる内容でした。
【マーケティングとメッセージの一貫性】
プログリットでは「楽して英語が身に付く」とは言わず、努力を前提としたメッセージを創業当初から貫いています。
岡田氏は「本当のことを言い続ければ地味でも浸透する」という信念のもと、ピッチコンテストや展示会出展を通じて認知度を高めたと紹介しました。
宮田氏も、社会の流れに合わせたマーケティング施策が成長の鍵となったと述べています。
プログリットでは「楽して英語が身に付く」とは言わず、努力を前提としたメッセージを創業当初から貫いています。
岡田氏は「本当のことを言い続ければ地味でも浸透する」という信念のもと、ピッチコンテストや展示会出展を通じて認知度を高めたと紹介しました。
宮田氏も、社会の流れに合わせたマーケティング施策が成長の鍵となったと述べています。
「思考の限界を突破せよ。」 – 個人とチームの変革方法
その後は、SAKUSEN TOKYO株式会社代表取締役CEOの堀昌之氏が登壇。
堀氏は、AIや不確実なVUCA時代における組織変革のプロフェッショナルとして、多数の経営者のコーチングや組織開発に携わっています。
セッションでは、イノベーションが生まれるためには個人の思考の枠を超え、チーム全体で変革力を高めることが不可欠だと強調しました。
【変革力(チェンジ・ケイパビリティ)の定義】
堀氏は変革力を「自分自身を変革する力」「他者に影響を与える力」「事業やサービスを変革する力」の三つに分けました。これらを実現するためには、ゴール創造・行動デザイン・適応と影響・強い意志という四つの要素が必要と説明しました。特に、過去の成功体験や現状維持バイアスに囚われない姿勢が求められると話します。
【チームで思考の限界を越えるプロセス】
人間は自分の知識や経験の範囲でしか思考できないため、変革の兆しに気付きにくいという課題があります。堀氏はこれを「思考の限界」と呼び、チームで互いの思考領域を共有することで限界を広げる方法を紹介しました。ワークショップでは、メンバー各自が「ウィル(やりたいこと)」「キャン(できること)」「マスト(やるべきこと)」を自己開示し、互いの強みや志向を理解するステップを踏みます。そのうえで、チームの可能性を可視化し、高いゴールを共創し、具体的な行動計画に落とし込むことで、個人では届かない領域に到達できると語りました。
【新時代の変革背景】
AIやデータ活用、人的資本経営といった潮流により、組織は未経験の変化に直面しています。堀氏は「未来は確実に変化し、そのスピードについていくために自ら変わるしかない」と述べ、多様なバックグラウンドを持つメンバーが協働するチーム作りの重要性を訴えました。リーダー自身の変革力を高めることが出発点であり、その上でチームや制度の変革へと発展していくと結びました。
堀氏は、AIや不確実なVUCA時代における組織変革のプロフェッショナルとして、多数の経営者のコーチングや組織開発に携わっています。
セッションでは、イノベーションが生まれるためには個人の思考の枠を超え、チーム全体で変革力を高めることが不可欠だと強調しました。
【変革力(チェンジ・ケイパビリティ)の定義】
堀氏は変革力を「自分自身を変革する力」「他者に影響を与える力」「事業やサービスを変革する力」の三つに分けました。これらを実現するためには、ゴール創造・行動デザイン・適応と影響・強い意志という四つの要素が必要と説明しました。特に、過去の成功体験や現状維持バイアスに囚われない姿勢が求められると話します。
【チームで思考の限界を越えるプロセス】
人間は自分の知識や経験の範囲でしか思考できないため、変革の兆しに気付きにくいという課題があります。堀氏はこれを「思考の限界」と呼び、チームで互いの思考領域を共有することで限界を広げる方法を紹介しました。ワークショップでは、メンバー各自が「ウィル(やりたいこと)」「キャン(できること)」「マスト(やるべきこと)」を自己開示し、互いの強みや志向を理解するステップを踏みます。そのうえで、チームの可能性を可視化し、高いゴールを共創し、具体的な行動計画に落とし込むことで、個人では届かない領域に到達できると語りました。
【新時代の変革背景】
AIやデータ活用、人的資本経営といった潮流により、組織は未経験の変化に直面しています。堀氏は「未来は確実に変化し、そのスピードについていくために自ら変わるしかない」と述べ、多様なバックグラウンドを持つメンバーが協働するチーム作りの重要性を訴えました。リーダー自身の変革力を高めることが出発点であり、その上でチームや制度の変革へと発展していくと結びました。
出展ブースの一部をご紹介

会場内には多くの企業がブースを出展し、来場者が直接サービスのデモを体験したり担当者と交流したりできるエリアが設けられていました。スポンサー企業とのつながりを作るとスタンプがもらえるスタンプラリー企画や、フード&ドリンクを楽しめる横丁らしい雰囲気も特徴です。
特に印象に残った企業をいくつか紹介します。
特に印象に残った企業をいくつか紹介します。

<AIナレッジプラットフォーム「Qast」(any株式会社)>
anyは組織内の知識を資産に変換するAIナレッジプラットフォーム「Qast」を提供しており、イノベーション横丁のゴールドスポンサーとしてブース出展とメインステージでの講演を行いました。プレスリリースによると、同社は多様なプレイヤーが集まるこのイベントで新たな知見や技術を探ることが理念と合致するとし、ナレッジの資産化をテーマにJR東日本との対談も実施しました。
anyは組織内の知識を資産に変換するAIナレッジプラットフォーム「Qast」を提供しており、イノベーション横丁のゴールドスポンサーとしてブース出展とメインステージでの講演を行いました。プレスリリースによると、同社は多様なプレイヤーが集まるこのイベントで新たな知見や技術を探ることが理念と合致するとし、ナレッジの資産化をテーマにJR東日本との対談も実施しました。
<スピーダ(ユーザベース)>
経済情報プラットフォーム「スピーダ」のブースでは、世界中の企業データや業界分析をAIで検索・分析するサービスが紹介されていました。大企業の経営企画や新規事業担当者が多く訪れ、使いやすいUIやハルシネーションが起こりにくい点が評価されていました。
経済情報プラットフォーム「スピーダ」のブースでは、世界中の企業データや業界分析をAIで検索・分析するサービスが紹介されていました。大企業の経営企画や新規事業担当者が多く訪れ、使いやすいUIやハルシネーションが起こりにくい点が評価されていました。
<LabBase(LabBase株式会社)>
理系学生に特化した就職プラットフォームLabBaseは、研究室ネットワークの外に可能性を広げるサービスとして注目を集めました。現役学生やOB・OGを巻き込んだコミュニティ構想を紹介し、採用企業側の課題解決手段として提案していました。
理系学生に特化した就職プラットフォームLabBaseは、研究室ネットワークの外に可能性を広げるサービスとして注目を集めました。現役学生やOB・OGを巻き込んだコミュニティ構想を紹介し、採用企業側の課題解決手段として提案していました。
<EventHub>
企業イベントやカンファレンスの運営を支援するプラットフォーム。ブースではオンライン/オフラインのハイブリッドイベント運営ソリューションを展示し、参加者データの活用法などをデモを行っていました。
企業イベントやカンファレンスの運営を支援するプラットフォーム。ブースではオンライン/オフラインのハイブリッドイベント運営ソリューションを展示し、参加者データの活用法などをデモを行っていました。
おわりに

イノベーション横丁は、スタートアップから大企業まで多様なプレイヤーが交流し、実践知と新技術を共有する「ビジネスの横丁」でした。
宮田氏・岡田氏・岩崎氏によるセッションからは、共同創業や“燃える課題”を見つけること、そして時代の流れに乗ることがイノベーション創出の鍵であることが伝わりました。
一方、堀氏の講演では、個人の思考の枠を広げ、チームとしての変革力を高めるプロセスが具体的に示され、出展ブースではAIやHRテックなど幅広いサービスが紹介され、来場者同士のつながりが生まれる場に。
次回も、急速に変化する時代に挑む企業や個人にとって貴重な学びと出会いの場になることが期待できるイベントでした。
宮田氏・岡田氏・岩崎氏によるセッションからは、共同創業や“燃える課題”を見つけること、そして時代の流れに乗ることがイノベーション創出の鍵であることが伝わりました。
一方、堀氏の講演では、個人の思考の枠を広げ、チームとしての変革力を高めるプロセスが具体的に示され、出展ブースではAIやHRテックなど幅広いサービスが紹介され、来場者同士のつながりが生まれる場に。
次回も、急速に変化する時代に挑む企業や個人にとって貴重な学びと出会いの場になることが期待できるイベントでした。
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