【レポ】“ゼロからのまちづくり”が進む福島県大熊町に『クマSUNテラス』と『CREVAおおくま』が誕生

更新日:2025/03/31 12:22
2011年の東日本大震災と原発事故によって町全体が避難指示区域となった福島県は「大熊町」。2022年にようやく本格的な“ゼロからのまちづくり”が始動しました。そして大きな一歩を踏み出した大熊町に2025年3月15日、商業施設『クマSUNテラス』と、産業交流施設『CREVAおおくま』が誕生。今回は実際の現地の様子をレポートします。

福島県「大熊町」に新たに商業施設と産業交流施設が誕生!

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福島県の浜通り、海と山に囲まれた自然豊かな場所にある「大熊町」は、2011年の東日本大震災と原発事故によって町全体が避難指示区域となり、全町民が避難を余儀なくされた町。
その後、2012年に「警戒区域」が再編され、町民の約96%が居住していた地域は「帰還困難区域」に設定され、この区域では全町⺠の避難から5年以上が経過しても、具体的な復興の取り組みができない状況が長く続いていました。

しかし、2019年には一部地域の避難指示が解除され、2022年には町の中心部にあたる大野駅周辺でも避難指示が解かれ、本格的なまちづくりがようやく始動。
いま大熊町は、かつてのにぎわいを取り戻すだけでなく、新たな魅力を備えた町に向けて、大きな一歩を踏み出しています。

その象徴ともいえるのが、「大野駅西交流エリア」に2025年3月15日にオープンした商業施設『クマSUNテラス』と、産業交流施設『CREVAおおくま』です。

町民の交流とにぎわいを生む『クマSUNテラス』

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JR常磐線・大野駅を降りて西側に少し歩くと、目の前に広がるのが大野駅西交流エリア。
このエリアは、駅前商店街としてにぎわっていた町の中心地でしたが、震災の被害を受け建物の多くは解体され更地になってしまっていました。

そこから、商いの場や集いの広場を再⽣させ、町の⽞関⼝としての機能を取り戻すために「商業施設」を、町内での事業を再開したい⽅や復興業務に携わる拠点を町内に置きたい⽅に向け「産業交流施設」の建設を進めてきたのだそう。
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商業施設『クマSUNテラス』は、町のキャラクター「クマ」と、「太陽が照らす=SUN」という明るいイメージが込められています。
鉄骨平屋建ての5棟で構成されていて、飲食店やコンビニ、物販店など7店舗が営業。
福島第一原発事故後、大野駅前に飲食店ができたのはこれが初めてなのだとか。
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開放的な雰囲気のラウンジや、子ども連れに嬉しいキッズルームが用意され、誰もが気軽に立ち寄れる場所として親しまれています。
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京都のオーソドックスな背脂ちゃっちゃ系ラーメンが楽しめる『京都ラーメンおおきに』、ボリュームたっぷりの中華『十川食堂』、新鮮な海の幸と地元の食材を使った創作料理『葦駄天 IDATEN』、東京でも人気のステーキレストラン『WALNUT』、本格的な洋食が味わえる『panier(パニエ)』など、飲食店もバリエーション豊かで、気分に合わせて選べるのも魅力のひとつ。
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こちらの『panier(パニエ)』では、ランチタイムは選べるワンプレートランチやパスタランチを楽しむことができます。
カフェタイムは地元産のいちごを使ったスイーツやドリンクも楽しめるため、食事だけでなくちょっと立ち寄って過ごすのもおすすめ。
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また、文房具と雑貨を扱う『ふたば文具』は、震災前にこの場所で営業していた『双葉事務器』が新しく再出発したお店。東京藝術大学の学生たちと交流して生まれたアートグッズも並んでいます。

町内での新たなビジネス展開や拠点設置を目指すのに最適な『CREVAおおくま』

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『クマSUNテラス』に隣接する、木のぬくもりを感じさせるモダンな建物は産業交流施設『CREVAおおくま』。
「CREATE(創造する)」と「VALUE(価値)」を組み合わせた造語で、「町民みんなが誇りを持って真の価値を創造していく場所」、そして「来ればおおくま」という意味が込められているとのこと。

鉄骨造3階建ての施設には、多目的ホール「CREVA HALL」や貸会議室、集中できるコワーキングスペース、企業向けの貸オフィスなどがあり、町内での新たなビジネス展開や拠点設置を目指す人々にとって、理想的な環境が整っています。
特に、駅から徒歩すぐという立地は、ビジネス利用だけでなく一時帰宅中の方や観光客にも嬉しいはず。
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1階にある「JAEA ANALYSiS LAB.」では、一般には立ち入ることのできない研究施設を大型ビジョンで見学できるバーチャルツアーなど、5つのエリアを体験できます。

隣の「中間貯蔵事業情報センター」は、福島第一原子力発電所の事故により影響を受けた環境を再生するための取組を情報発信する施設。
除去土壌の再生利用に関する情報などを、バーチャルシアターでわかりやすく紹介しており、福島の復興、地元の方の想いや県外最終処分に向けた取組について学ぶことができます。
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3階の「CREVA VIEW TERRACE」は、まちづくりの現在地を一望できる絶好のビュースポット。
ラウンジスペースにはやわらかな陽光が差し込み、ゆったりとした時間が流れます。
新しい大熊町の未来が少しずつ形になっていく様子を見守っている気持ちになりますよ。
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さらに、2025年1月には、震災後初の⺠間ホテル『タイズヴェルデホテル』がオープンしており、ビジネスマンや観光客、復興事業関係者を主なターゲットとして、快適な宿泊と地域との交流の場を提供しています。
『クマSUNテラス』や『CREVAおおくま』により駅周辺の利便性が向上するとともに、産業施設や買い物環境が整備されることによって、町⺠や来訪者の交流が増え、さらなるにぎわいの創出に貢献されることが期待される大熊町。

震災から14年という節目に、“ただ元に戻す”だけでなく、“より魅力ある場所”へと進化を遂げている町にぜひ足を運んでみてください。

施設情報

『クマSUNテラス』
住所:〒979-1308 福島県双葉郡大熊町大字下野上字大野116-6
電話番号:0240-41-9948(クマSUNテラス管理事務所代表番号)
開館日:年中無休(施設メンテナンス、その他臨時休館日を除く)
※各店舗の営業時間は店舗ごとに異なります。
※キッズルームの利用時間は9時00分~17時00分
『CREVAおおくま』
住所:〒979-1308 福島県双葉郡大熊町大字下野上字大野116-5
電話番号:0240-41-9959(CREVAおおくまインフォメーションカウンター代表番号)
開館日時:年中無休(施設メンテナンス、その他臨時休館日を除く)8時00分~20時00分
構内駐車場:45台(無料。EV充電スポット:1台、障害者等用駐車区画:1台含む)
『タイズヴェルデホテル』
住所:〒979-1306 福島県双葉郡⼤熊町⼤字⼤川原字南平1701
部屋数:全82室(シングル72室、ツイン10室)
設備:無料Wi-Fi、液晶テレビ、コインランドリー
アクセス:常磐⾃動⾞道 常磐富岡ICより⾞で約5分、JR常磐線「⼤野駅」、「夜ノ森駅」より⾞で約10分

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