【レポ】日常に溢れるケアを探る。「みる、みつける、ケア展 〜ちいさなケアのみつけ方〜」が開催

期間2024年11月22日(金)〜2024年11月28日(木)
場所BONUS TRACK
2024年11月22日(金)〜28日(木)の間、株式会社電通総研が主催する展示会「みる、みつける、ケア展 〜ちいさなケアのみつけ方〜」が開催中。本記事では、展示会の様子をレポートします。

「みる、みつける、ケア展 〜ちいさなケアのみつけ方〜」が開催

11月11日は「介護の日」に合わせ、毎年11月の1ヶ月間、下北沢の「BONUS TRACK」では、「ケアリングノーベンバー」と題して、“ケア”イベントが実施されています。その一環として、2024年11月22日(金)〜28日(木)の間、株式会社電通総研が主催する展示会「みる、みつける、ケア展 〜ちいさなケアのみつけ方〜」が開催中。

同展示会は、『株式会社電通総研』が2024年8月に発表した「電通総研コンパスvol.12『ケアに関する意識調査』」をベースに、同志社大学大学院の岡野八代教授監修のもと、日常に溢れる “ケア”を見つけるコンテンツが展開されています。

介護や育児だけではない。日常のケアを探る

介護や育児などに限らない「ケア」の広い意味を探るのが、今回の展示会のコンセプト。「他者のニーズ(してほしいこと、必要なこと)を気にかけ、配慮し、世話する」ことといった、幅広い意味を持つものだといいます。

日々のふとした瞬間に埋もれてしまっている、ケアする・されるシーン。そんなケアをみつけられるようにするのが、大きなテーマなのだそう。
会場内は第4部に分かれており、さまざまなアプローチで段階的にケアについて紐解いていくことができます。

第1部「ケアってなんだろう?」では、さまざまな分野で活躍する20人に聞いた「あなたにとってケアとは何か?」や「ケアした・された経験」を展示。
壁に設置された箱を開くと、ひとり一人の考えるケアの意味やエピソードを覗くことができます。
展示参加者は、パラリンピック金メダリストや作家、看護師から哲学研究者まで多種多様。人々の視点から見たケアの形はさまざまで、その意味の広さに気付かされます。
【展示参加者一覧】※五十音順・敬称略
浅田智穂(インティマシー・コーディネーター)
安達茉莉子(作家・文筆家)
池田勝彦(ヤマザキショップ代田サンカツ店主)
大沢かずみ(シモキタ園藝部員・イラストレーター)
小川紗良(文筆家・映像作家・俳優)
大日方邦子(パラリンピック金メダリスト)
尾山直子(訪問看護師・写真家)
栗本凌太郎(日記屋月日 店長)
小林涼子(俳優・AGRIKO代表取締役)
金野千恵(建築家)
杉田協士(映画監督)
静電場朔(アーティスト)
妹尾正教(社会福祉法人仁慈保幼園 理事長)
ナカダリオ(クリエイター)
永井玲衣(哲学研究者)
haru.(クリエイティブディレクター)
堀口こみち(ぬいぐるみ病院理事長)
百瀬文(美術家)
山口祐加(自炊料理家)
和田彩花(アイドル)
第2部は、「起きてから眠るまでのケア辞典」。全国3,500人に聞いた「ケアした経験/された経験」が一日の時系列に沿って展示されています。
多くの人の一日を通して、ケアの瞬間が切り取られます。内容は「寒い朝、妻がエアコンをつけてくれていた」「子どもが学校に遅れそうだから、送ってあげた」などの日常的なシーンから、「ボケたらツッコんでくれた」といったことまで。

第2部内では、日常を思い起こさせるような生活音が流れており、想像力をかき立てます。
第3部では「誰が、どのくらいケアをする?」を主題に、調査結果に基づいたグラフを展示。ケアが今の社会でどのように考えられているのか、定量的にみることができます。
「あなたは他者へケアをしていますか。また自分がケアをすることに向いていると思いますか」という設問を主軸に、ジェンダー、世代、既婚・未婚といった異なる切り口から、ケアの姿が浮き彫りに……。
第4部は「一番ケアしたいのは?」。全国3500人に聞いた、一番ケアしたい人、もの、行為を記した吹き出しが展示されています。
「妻の人生の幸せ」や「足腰の悪い母を助けて生活すること」、「子どもの乾燥肌」という家族への思いやりであったり、「災害などで困っている人を手助けしたい」「ガザ地区に暮らす人々のために」といった第三者を想うケアまで。

人それぞれのケアの対象が、そこにはありました。
来場者は、同調査と同じ設問で「ケアした経験/された経験」を書く企画にも参加可能。会場に用意されたノートには、多くの来場者によるケアの記録や “気付き”が残されていました。

なお、株式会社電通総研が発表した調査は以下より、詳しく確認できます。

2階「本屋B&B」でブックフェアを同時開催

「BONUS TRACK GALLERY」の2階にある「本屋B&B」ではブックフェアを同時開催。20人それぞれが選ぶ『あなたにとってのケアの本』が展示されています。

また、本屋B&B連動企画として、11月30日(土)にケアを語り合うトークセッション「ちいさなケアのみつけ方 いま改めて考えるケアの倫理」も実施される予定です。

トークセッションに登壇するゲストは、同イベントの調査・展示の監修を担当されたケア研究の第一人者、同志社大学大学院の岡野八代教授。さらに、政治思想やミシェル・フーコー研究の専門家である明治大学重田園江教授の2名。ケアについて多角的な視点から探る機会をぜひ、お見逃しなく。

「本屋B&B連動企画」開催概要

日時:11月30日(土)19:00〜21:00
入場:要チケット 予約はこちらから
場所:本屋B&B
主催:本屋B&B ・株式会社電通総研
協力:株式会社散歩社

〈チケット〉
【来店参加(数量限定・1ドリンク付き)】2,750円
【配信参加】1,650円
【岡野さんサイン入り書籍つき配信参加】3,014円
書籍『ケアの倫理』
【重田さんサイン入り書籍つき配信参加】2,684円
書籍『ホモ・エコノミクス』

「みる、みつける、ケア展 〜ちいさなケアのみつけ方〜」開催概要

日時:11月22日(金)〜28日(木)11:00〜19:00
入場:無料
場所:BONUS TRACK GALLERY
主催:株式会社電通総研
協力:株式会社散歩社/me and you

料理と食べ歩きが好きなライター。

Ranking

【レポ】乾燥肌さん必見!『乾燥さん』から3つの新商品が2025年1月より順次登場

世界にひとつだけのアドベントカレンダーに新商品が登場!『リンツ』のクリスマスコレクション2024

【レポ】日常に溢れるケアを探る。「みる、みつける、ケア展 〜ちいさなケアのみつけ方〜」が開催

『叙々苑』の焼肉会席と日本の芸術を楽しむインバウンド向けツアーが販売開始

ブラックフライデー割引も!?『ビッグウッド』の「大スベリ割」第4弾が開催