【レポ】バーチャル軍艦島を体験『渋谷軍艦島展』が開催。写真家・佐藤健寿氏による写真を展示
更新日:2024/01/15 18:07
期間2024年1月11日(木)〜2024年1月15日(月)
場所ハビウル渋谷
「軍艦島閉山50年」を迎える1月15日に合わせ、期間限定で『渋谷軍艦島展』が実施。軍艦島全土の3Dデータを利用し、写真家・佐藤健寿氏によって撮影された世界初の軍艦島バーチャルフォトグラフィー展示が行われています。
佐藤健寿氏の作品も展示。『渋谷軍艦島展』が開催
![Retina dsc06416](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40812/retina_DSC06416.jpg)
世界遺産「軍艦島」全土の3Dデータを利用し、写真家・佐藤健寿氏によって撮影された世界初の軍艦島バーチャルフォトグラフィー展示を行う『渋谷軍艦島展』が実施。
本展示は、2024年1月11日(木)から「軍艦島閉山50年」を迎える1月15日(月)までの期間限定で、渋谷文化村通りのハビウル渋谷にて無料で開催中です。
本展示は、2024年1月11日(木)から「軍艦島閉山50年」を迎える1月15日(月)までの期間限定で、渋谷文化村通りのハビウル渋谷にて無料で開催中です。
![Retina dsc06417](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40813/retina_DSC06417.jpg)
本展示は、世界遺産をはじめとする貴重な自然や文化を3Dデータ化して保存し、さまざまな企業・団体とともにそのデータを活用することで、保全活動に還元していくプロジェクト『HERITAGE DATABANK(ヘリテージ・データバンク)』が企画。
「渋谷軍艦島展実行委員会」(HERITAGE DATABANK、長崎市、一般財団法人産業遺産国民会議)が、共同で制作した軍艦島全土の3Dデータが用いられています。
「渋谷軍艦島展実行委員会」(HERITAGE DATABANK、長崎市、一般財団法人産業遺産国民会議)が、共同で制作した軍艦島全土の3Dデータが用いられています。
劣化が進む軍艦島。保全や観光の課題が背景に
![Retina dsc06428](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40856/retina_DSC06428.jpg)
長崎県長崎市の世界遺産『軍艦島』は、巨大な廃墟として知られており、島の9割が立ち入り禁止エリア。見学ツアーはあるものの、天候も相まってアクセスが年々むずかしくなっているといわれています。
近年では建築の劣化も進行し、文化遺産の保全や修復、観光地としての利活用が地方自治体にとって大きな課題に。そうした課題を背景に、新しい世界遺産保全を目指す『HERITAGE DATABANK』が動き出したのだそう。
近年では建築の劣化も進行し、文化遺産の保全や修復、観光地としての利活用が地方自治体にとって大きな課題に。そうした課題を背景に、新しい世界遺産保全を目指す『HERITAGE DATABANK』が動き出したのだそう。
1階「エントランス」
![Retina dsc06418](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40814/retina_DSC06418.jpg)
ここからは、実際に訪れた様子をレポート!
1階はエントランス、『渋谷軍艦島展』の垂れ幕や軍艦島のバーチャル映像が出迎えてくれます。展示は2〜4階の3フロアで実施されていました。
1階はエントランス、『渋谷軍艦島展』の垂れ幕や軍艦島のバーチャル映像が出迎えてくれます。展示は2〜4階の3フロアで実施されていました。
![Retina dsc06420](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40816/retina_DSC06420.jpg)
エントランスの壁面に映し出された、軍艦島周辺を飛び回るような映像は圧巻。
2階「バーチャル軍艦島建築解剖展」
![Retina dsc06429](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40815/retina_DSC06429.jpg)
2階は、軍艦島を建築に焦点を当てた、3Dデータによるデジタルアーカイブの展示。軍艦島に現存する、歴史的な建築群の一棟一棟を詳細に見れるフロアです。
![Retina dsc06431](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40818/retina_DSC06431.jpg)
フロアの壁一面にはモニターが設置されており、ひとつ一つに異なる建築物が映し出されていました。映像上では建築物が回転しており、あらゆる側面が見れるような仕組みに。
![Retina dsc06433](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40820/retina_DSC06433.jpg)
日本最古の鉄筋コンクリートアパートをはじめ、劣化が進む軍艦島の「今」が記録されており、軍艦島を構成する建築の数々を細かに観察できる貴重な体験ができました。
3階「バーチャル軍艦島写真展」
![Retina dsc06436](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40831/retina_DSC06436.jpg)
3階は、世界を股にかける写真家、佐藤健寿氏によって撮影された世界初のバーチャル軍艦島写真の展示。
現実では撮影不可能、3Dデータによって再現されたバーチャルならではの軍艦島の姿を目の当たりにしました。
現実では撮影不可能、3Dデータによって再現されたバーチャルならではの軍艦島の姿を目の当たりにしました。
![Retina dsc06437](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40822/retina_DSC06437.jpg)
写真は、海スレスレの位置から捉えた軍艦島。実際は波が強く、撮影は困難だそう。動きのある波と静かに佇む軍艦島のコントラストが印象的です。
![Retina dsc06439](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40823/retina_DSC06439.jpg)
軍艦島では有名な「地獄階段」と呼ばれる場所。通常であればここまで下がることはできないとのことですが、全容がわかりやすい画角になっています。
![Retina dsc06441 1](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40824/retina_DSC06441__1_.jpg)
このほかにも、斜俯瞰、真俯瞰とあらゆる画角で撮影されたバーチャル写真がずらり。実際に軍艦島を訪れたとしても、見ることのできないような景色が広がっていました。
4階「バーチャル軍艦島上陸展」
![Retina dsc06442](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40825/retina_DSC06442.jpg)
4階は、来場者自身が写真家となり、バーチャル上で軍艦島の立ち入り禁止区域にも上陸できる体験型の展示フロアです。
佐藤健寿氏が撮影に使用した、バーチャル軍艦島の撮影・探索コンテンツを体験できるのがポイント。
佐藤健寿氏が撮影に使用した、バーチャル軍艦島の撮影・探索コンテンツを体験できるのがポイント。
![Retina dsc06444](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40826/retina_DSC06444.jpg)
撮影用のスクリーン上では、立ち入り禁止区域に入れるだけではなく、気候や時間なども調節可能。
![Retina dsc06445](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40827/retina_DSC06445.jpg)
自分の感性によって作り出した軍艦島は、バーチャル写真で記録できます。
新たな保全活動の形。より多くの記憶に
![Retina dsc06427](https://aretto-production.s3.amazonaws.com/uploads/topic_item/image/40844/retina_DSC06427.jpg)
年々、足を踏み入れるのがむずかしくなっている軍艦島をテーマにした同展示は、実際に訪れて得られるものとは違う、新たな可能性を感じられる内容でした。過去に訪れていても、新しい一面を知ることができるのも特長。
企画した『HERITAGE DATABANK』は、“現在の軍艦島を3Dデータとして記録に残すだけでなく、さまざまな表現や体験としてみんなの記憶にも残していく。そして保全活動を、世界中の人や企業を巻き込んだワクワクするものに変えていく。それが、我々が目指す「新しい保全」の形です” と話します。
現地の上陸条件や場所や時間にも縛られない、世界遺産の新しい楽しみ方。今後の展開にも期待が高まります。
企画した『HERITAGE DATABANK』は、“現在の軍艦島を3Dデータとして記録に残すだけでなく、さまざまな表現や体験としてみんなの記憶にも残していく。そして保全活動を、世界中の人や企業を巻き込んだワクワクするものに変えていく。それが、我々が目指す「新しい保全」の形です” と話します。
現地の上陸条件や場所や時間にも縛られない、世界遺産の新しい楽しみ方。今後の展開にも期待が高まります。
イベント概要
■イベント名:渋谷軍艦島展
■開催場所:ハビウル渋谷
■所在地:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町26-6
■イベント期間:
2024年1月11日(木)16:00~21:00:一般開放
2024年1月12日(金)~1月15日(月)11:00~21:00:一般開放
■主催:渋谷軍艦島展実行委員会
(HERITAGE DATABANK/長崎市/一般財団法人産業遺産国民会議)
■開催場所:ハビウル渋谷
■所在地:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町26-6
■イベント期間:
2024年1月11日(木)16:00~21:00:一般開放
2024年1月12日(金)~1月15日(月)11:00~21:00:一般開放
■主催:渋谷軍艦島展実行委員会
(HERITAGE DATABANK/長崎市/一般財団法人産業遺産国民会議)
料理と食べ歩きが好きなライター。